扱い辛いマシンなんすよ。

うちのクルマは最近では珍しいMT車でちょっと扱い辛いマシンなんすよ。

俺が免許を取ったのは大学1年の夏。鳥取のど田舎の教習所に合宿で免許を取りに行った。短気集中的な詰め込み型のカリキュラムが自分に合わなかったのか、教官の指導が下手だったのかは分からんが、ドラテクがなかなか自分のものに出来ず苦労した。

こっちに帰ってきて、助手席に親父を乗せて近所を練習走行してるときに一度ガードレールに衝突して以来、ほとんど乗らなくなった。親父とは乗りたくない。嫌いだから。でも一人で乗るのは危ない。もう最悪だった。俺と父親との間には昼ドラ特有のドロドロ感が漂っていた。

大学4回になり時間が取れるようになってからチョクチョク練習するようになった。練習を重ねることで不安を取り除いていくしか方法はなかった。私はもう逃げないと胸に誓った。

今日は家からJR○尾駅まで母を迎に行った。途中、国道25号線で時速50㌔をマーク。それでも運転の方は危なげなかった。国道を走ったのは、鳥取での教習以来、50㌔で走ったのも鳥取での教習以来の快挙だった。

母は俺がクルマを運転しているのをみて驚いていた。そらそうだ。俺が母を乗せたのは今日がはじめてだったのだ。JR○尾周辺は自転車でなら何度も走ってるがクルマで走ったのは、もちろん初めてだった。帰りのルートはお馴染みのゲオの道を通って無事家路に着いた。