輝けオカースキー

okarski2007-09-30

小雨が降る夕焼けの中、孤高の天才、侍とよばれる男がバッチングセンターに現れた。その青年、いや侍はバットを握ると表情が一変した。その表情は真剣そのものだった。とても近寄りがたいオーラというものを感じる。

店主「おうおう。よぉ。来んさったのぅ。」

その侍は一球、一球、速く鋭い打球を打ち込んだ。明日へそして未来へ輝く夢と希望を乗せて…。バットが鞭のようにしなり、ボールがピンポン球のように飛んでゆく。インパクトの瞬間はバットのヘッドを返し、とても巧くボールを運んでいる。力負けしている様子など微塵もない。そして何よりフォースルー時の背中に出来た「C」の字は見事だった。

近くで見ていた。野球少年がこうつぶやいた。

坊や「て、天才や…。まるで俺達とは…。じ、次元が違う…。」

その侍は打撃が終わるとバット置き、こう呟いて去っていった。

侍「さて、ガリガリ君買って帰るか。マンゴー味がうまいんじゃのう。」