青春を振り返る

小学校時代仲の良い友達がいた。じゃんけんで負けたら電柱三本分の距離をみんなの鞄を持つ罰ゲームをしながら一緒に帰ったり、毎日のように家にテレビゲームをしに遊びに行ったりしていた。

勉強もできる、運動神経が抜群に良くて学校で一番足が速かった。しかし、性格的に、捻くれているというか、何かあったらすぐ開き直るという弱点を持ってた。

小6の秋、運動会が迫ってくる頃、クラス対抗リレーの為にでクラス全員が放課後残って練習することが学級会で決まった。しかし、彼は嫌がって一人だけ、帰ってしまった。俺も正直一緒に帰ろうとしてたのは内緒だった。

翌日、先生が怒り出した。「なんで帰ったんや。」黙り込む彼に先生は「何で、あんたはいつもそう自分に不利になったら開き直るんや。」と怒った。しかも授業中。

その頃から、俺は彼の性格の変化が気付き始めた。精神的に追い詰められているというか、何か、違う方向へ走っていきそうな気がした。情緒不安定になった彼は、喧嘩も絶えなかった。トラブルをよく引き起こしていた。クラスのみんなは、彼のことを、頑固だとか、すぐ開きの直るとか色々いってたが、俺は彼の怖いもの知らずというか強気でいつでもすぐに開き直れる性格が好きだった。当時の俺には、彼の一見短所とも取れる性格が羨ましかった。

その日の帰り道俺はこう彼に伝えた、「なにもみんなの前でそんな怒ることないのにな。気にしない方が良いで。」意外にお茶目な面もあり、そういった良い面も俺は知ってた。

休み時間、ドッヂボールをしてる時、彼は、ちょっとしたことで、クラスの巨漢男ともめた。その次の授業は音楽でちょうど歌のテストだった。数人ずつペアになって歌うのだが、彼は、少し落ち着かない様子だった。俺はさっき起きたことを先生に話し、彼が落ち着くまで、順番を後回しにしてもらったら先生も分かってくれた。

中学校に進学して、俺は彼と違うクラスになったんで、接する機会が減った。相変わらず勉強はできたし、マラソン大会で、1年で最高の順位を記録するなど、ますます彼の素質は開花していた。

でも、中2になって不良と付き合いだして、全く学校に来なくなった。中2になったある日。学校の帰り、門の前に彼は隣の校区の非行少年とたむろしているのを目撃した。

「あいつ、むかついてくるよな。学校にもこんとあんなとこでなにやってんねん。」

一緒に帰ってた野球部の友人はこう言った。俺は不良とかかわりたくなかったので、俺は彼とは目をあわさずその場を去った。あの時、非行に走っていく彼を救えたのは俺だったのかもしれない。非行少年に走っていく彼をとめることができなかったことが、なにより悔しいです。

そして、中3の春。俺は暮クラスの担任のめちゃくちゃ美人で若い女教師に恋をしていた。国語の先生だったんですが、毎週国語の授業は体育の授業より楽しみにしてたし、国語の成績が急激に伸びたのを覚えている。クラスの女の子より先生が好きでしたね。あの時は。w